Si-phon Game Club (SGC)Simulation Game & Column (SGC-シミュレーションゲームとコラム-)

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Si-phon NewS No.003 ご紹介 5 years ago
掲載内容
・Si-phonBoardGame第二弾『太平洋決戦~全軍突撃せよ~』
・『信玄上洛』ご案内
・特別付録『信玄上洛』追加シナリオ「謙信上洛」データ

■Si-phonBoardGame第二弾『太平洋決戦~全軍突撃せよ~』
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■信玄上洛ご案内
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■特別付録『信玄上洛』追加シナリオ「謙信上洛」データ(1)
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■特別付録『信玄上洛』追加シナリオ「謙信上洛」データ(2)
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関連リンク
サイフォンボードゲーム公式サイト
太平洋決戦公式サイト
信玄上洛公式サイト
SGC別冊3号 信玄上洛発売記念号 ご紹介 5 years ago
掲載内容
・信玄上洛の戦国観補填
・信玄上洛のシステム補足
・制作備忘録

■表紙
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■掴みページ
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■風の章・生産フェイズ
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■林の章・移動フェイズ
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■火の章・合戦フェイズ
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■山の章・基本戦略と作戦、そして戦術(1)
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■山の章・基本戦略と作戦、そして戦術(2)
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■あとがき・制作備忘録
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関連リンク
Si-phonBoardGame公式ページ
信玄上洛公式ページ


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『SGC別冊Vol.3 信玄上洛発売記念号』 とは
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『SGC別冊Vol.3 信玄上洛発売記念号』 とは 5 years ago
-信玄上洛第二版に合わせて-

新製品を発売した時に『Si-phonGameClub別冊』という事で、冊子を制作している。
出されたゲームの内容を補填するものである。
また知らない方へ興味を持ってもらう為、見合わせている方へ詳細をお伝えする為のものでもある。

今回は「信玄上洛の戦国観」を補填するものとして制作した。それと「システムの補足」である。
初版解説書に関しては、入稿事故の復旧が侭ならず、誤植が多かった為、第二版を制作してた。
だが、一度組んだ版の手直しなので、大幅な変更に限界がある。
そこで今回、ゲームの世界観を更に踏み込んで説明すると共に、システムの紹介も行う事とした。

-信玄上洛の戦国観を補填-

陣取り型の戦国ゲームでは、敵領であるエリアを制圧すると、自分のものとなる事が多い。
信玄上洛でもそれに従っているのであるが、自由に展開できるまでには時間がかかる仕様とした。
これは「制圧」するには武力で可能だが、その地を「掌握」するには時間が必要だ。
この事を表現すると共に、形勢によって掌握度に変化を与えたかったからである。

またポイントトゥポイントではなく、エリア制をとったマップでは、侵入不可ラインを設けなかった。
実際に繋がっているエリアとの間に、侵入禁止などという符号を入れたくなかったからでもある。
行き来が少なく、歴史の中で登場しないのであれば、それはそれで別の理由があるからと考えている。

例えば伊賀や飛騨は、今回、戦力ユニットを1つしか与えていない。多くのエリアは2つある。
また信玄上洛では、エリアの中へ1戦力を残すルールがある。
これらのエリアを制圧しても、他の合戦に「転用できる戦力」は生み出せない。

わざわざ掌握する意味を無くした事で、侵攻する事はバイパスとしての価値との対比とした。
1年が6ターンのゲームなので、侵攻するとかなりのロスを強いられる。
それでも攻めたければ、攻める事は可能という選択肢も残した。
つまり信雄が勝手に攻めて、侵攻せざるを得なくなった信長の怒りを再現したかった。

また戦力ユニットのステップ数は、武士団の信頼度にも直結させている。
この事は、合戦に負けて戦力を失う事は、武士団の信頼度を失う事を表現する。
また戦力が増えていく事は、それだけ威信も高まっていく事を再現する。

制圧=即自分のものという、ゲームによくあるシステムに馴染むと、こうしたシステムは分かり難い。
だが今回は間口商品ではなく「中難易度」と位置付けているので、それなりの世界観を入れたかった。
その事の補填である。

-各フェイズごとのシステム補足-

生産・移動・合戦、と三つのフェイズで構成されているものの、実際にはサブフェイズが存在する。
移動フェイズの中に「追撃戦」があったり、合戦フェイズの中にも「敗走」「二次移動」がある。
そうしたシークエンスを何故採用したのかを、フェイズ毎にページ化し補填した。

こちらは、アナログゲームのベテランゲーマーの方と、デジタルのゲーマーとで意見が分かれていた。
前者の方が受け入れて貰っていたのが意外だったか、やはり説明はもう少し必要だろうと思い入れた。
第二版解説書を制作してからのフィードバックも、若干含まれている。

-今後のデジタルアプリ化の為に-

現在、アナログ版のみの発売であるが、デジタルアプリ版の制作にも入っている。
Android、iOS、Windowsにて同時展開を行なっている。
そうした中で、関わるスタッフも増える為、こうした資料を作っておく事は、内部的にも有効である。

またゲームアプリというと、どうしても矢を撃つだけなどという、世界観の薄いゲームが多い。
そんな一面がアプリのイメージにも繋がっているし、ゲームとはそれだけではないという事も示したい。
世界観あるゲームを出す事は、ユーザーが抱く歴史への興味へも繋がるだろう。
スタッフの意識も向上するはずである。
そんな思いもあり、今回の制作となった。

2012年2月7日、アナログとデジタルを融合する事で、シミュレーションファンの拡大を目指したい。


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戦略級空母戦ゲームの可能性 について 5 years ago
-そもそも空母という兵器に戦略的価値はあったか-

日本語で言う「航空母艦」という言葉には、いろんな思いが込められている。
英語で言うところの「Aircraft Carrier」のように冷めてはいない。
だが、日米が約四年に及び戦い合った結果から見ると、後者は案外、正しい表現とも感じる。

第一次世界大戦後、各国は空母戦力の開発へ邁進する。
これは世界大恐慌の間も続けられ、軍縮会議の最中も、脈々と研究が進む。
各国はこの兵器へ、どんな価値を見出していたのだろうか。

恐らく非戦時における空母には、戦略的価値があったのだろう。
相当の打撃力を集中して、機動運用できるのだから、相手からするとこれは脅威である。
しかしながら、この兵器を簡単に持つ事は難しく、また運用する事は更に難しい。
空母戦力を持つ事は、相応の軍事力と工業力を持ち、ドクトリンを確立している事を意味する。
そうした意味において抑止力にもなり、戦略的価値があるとも言えるだろう。

だが戦時中の空母は、この価値を失ってしまう。
それは、火薬の投下量という面では戦艦に及ばないし、大型爆撃機と比べると攻撃半径は小さい。
こうした内容は『ゲーム視点から見た空母の戦い』の中でも、白浜氏が語っている。

つまり極めてレンジの限られた作戦でしか、その効力を発揮できなかった兵器であった。
効力が発揮できたのは、機動性を活用した奇襲作戦など。
若しくは、移動基地として相当の数を用意し、相手を圧倒する戦力を用意できた作戦である。
後者も、大型爆撃機の飛行場が確保できると用済みとなり、上陸作戦の支援では戦艦に及ばない。

そうでない対等に殴り合う戦闘では、お互い被害を出し合うだけだった。
簡単に持つ事ができない分、被害が出ると大きな痛手となり、失う人員は大きな喪失である。
これらから、戦術的価値はあるが、戦略的価値は薄い兵器だと分類している。

-デジタルゲームの世界から-

子供の頃、阿部隆史さんが作られた「太平洋の嵐」(PC-9801)というゲームを遊んだ。
(現在販売されているバージョンは別会社のもの)
太平洋戦争を物資の面から扱う、壮大なゲームであった。
プレイ中、今は亡き祖父に見つかり、こっ酷く怒られた経験もある。
この中での空母は、先に出した価値観を非常に上手く再現していた。

まず最大の特徴は、移動して打撃力を行使できる素晴らしい兵器群である事。
一番重要なこの事-機動打撃力-をきちんと表現していた。
天気や潜水艦の概念もあり、空母の戦術的価値の表現を支えていた。
そうした想像の中にあった空母が、ディスプレイの中で活躍する。

だが、戦略的価値はどうだろう。いざ生産するとなると、大量の鉄が必要である。
また造船所という生産スロットを、長期に渡って埋めてしまう。
そして搭載する航空機を作り、性能を改善していくのにも、研究という多大な労力を奪う。
あまり使い勝手が良くない、非効率な戦力であった。そうした現実的な問題も表現されていた。

多くの夢を奪われ、そして、新たな現実を知らされた。
つまり、子供心に戦略レベルからみた「空母戦力の価値観」を、このゲームより教えられた。

-アナログゲームの世界から-

エポックの『日本機動部隊』は、敵艦船を撃沈する事を目的としたゲームである。
索敵システムは、相手との駆け引きを再現するもので、楽しみを与えるものではない。
そして、空母のエレベーターアクションに悩み、攻撃隊を編成し、敵艦を沈める。
このゲームから「空母戦力の表現方法」を教えて貰った。

ツクダの『タスクフォースシリーズ』は、攻撃隊を編成する楽しみへ、更に特化したゲームだった。
日本機動部隊が中隊規模の航空ユニットなのに対し、こちらは小隊規模である。
この事からも、エレベーターアクションから、攻撃隊の編成までの作業へ特化している事が分かる。
そして珊瑚海や南太平洋がモデルなので、出撃した攻撃隊の半分を失い、空母は中々沈まない。
このゲームから「空母同士の戦いはただの消耗戦」である事も教わった。

そして同じくツクダの『航空母艦』というモンスターゲーム。
このゲームは評判があまり宜しくない。でも、このゲームを買って後悔した人はいるのだろうか。
あのズッシリとくる質感が、全てを物語っていた。
このゲームからは「空母ゲームの魅力」をいろいろな面で教えて貰った。

-そして空母決戦-

弊社の『空母決戦』は、こうした空母戦へ興味のある方々へ、趣味の間口商品として登場させた。
最初に持ち込んだ時はもっと重いシステムだったが、これを軽量化してもらいゲーム化した。

プレイ時間1シナリオ30分から。シナリオは5本+2本でのスタートだった。
これは当時、作業量を増やしプレイ時間を増大させていくPCゲームの中にあって、異質と言えた。
賛否両論、当初はいろんな事を言われたが、結果として3年経った今でも途切れる事なく注文が続く。
この結果から、あの仕様で出した意義はあったと信じている。

表現方法については、日本機動部隊を倣った。
索敵システムを軽量化し、敵艦を沈める事へゲームのポイントを振ったのである。

-戦略級空母戦ゲームは成り立つのか-

空母決戦のキャンペーンシナリオにおいて、それらしき事をやってみた。
けれど、次は見た目から戦略級ゲームにしようと思う。
戦略級というと、太平洋戦争全般を扱ったものを想像しがちである。
だが空母決戦を出した身としては、次はあくまで「空母戦の戦略級ゲーム」を目指したい。

まず空母戦ゲームに必要なものは何だろう。
会議をすると必ず出るのが「索敵」「兵装換装」「運命の5分間」等などの表現。

だが、これまで空母戦ゲームをやってきて、これらを直接表現する方法には疑問があった。
プレイする側は、わざわざ自分の不利になる事はやらないからである。
索敵にしろ、敵味方が同じ距離で探りあうのだから、同じ時間に見つけあう。
ポーカーフェイスや仕草など、そちらへの注意も必要だったりする。
ルールで縛るにしても、無駄な作業に思えて仕方が無かった。

今回は戦略級という事で、直接の表現は避けられるが、何か-置き換わる機能-が必要である。
これらが無い場合、空母戦ゲームとは思われない可能性が高い。
空母のコマが出てくるだけのゲームを、空母戦ゲームとは思わないだろう。
また空母を消費して生産するゲームも、空母戦ゲームとしての魅力には映らない。
目指すのは、空母が出てくる太平洋戦争のゲームではなく、空母戦の戦略級ゲームである。

また、日本機動部隊などで一番集中できている時間は、攻撃隊を編成している時間であった。
エレベーターの能力と攻撃隊の打撃力を計算し、チャートの中で編成するのである。
プレイしてみないとお伝えし難いが、一度でもプレイされているとお分かりになるだろう。
空母戦ゲームでは、意外とあの時間が「最も至福なひと時」であるという方も多い。

こんな事を書いている自分も、日本機動部隊のシステムについては、次の様に定義している。
甲板チャートこそがメインフィールドであり、メインマップは索敵チャートである、と。
こうした集中できる機能を作る事は、ゲームとして重要なポイントの1つである。

とりあえず、次は戦略級の空母戦ゲームを作る事が決定した。
信玄上洛』同様、アナログのソリティアゲームからのスタートである。
そこで、これまでの経験や思いを羅列してみた。

2012年2月6日、これまでの経験も生かし、新たな視点で空母戦ゲームを制作する。


<関連リンク>
『太平洋決戦~全軍突撃せよ~』公式ページ
信玄上洛の世界観 について 5 years ago
-切り取られた戦国-

今回『信玄上洛』で歴史から切り取った箇所は、主にふたつある。
ひとつ目は、信玄の西上戦前後から長篠の後くらいという「時間」である。
ふたつ目は、関東から京までという「空間」である。

デジタルでありがちな、経済だとか、姫、官位・官職などいう概念は排除した。
時間と空間のニ軸があれば、システム次第で、戦略と作戦の楽しみは出せると思うからである。
それは、今回切り取った-制限ある-時間と空間においてでもという事だ。
その代わりにシークエンスは、若干、複雑にさせて貰った。

制限があるという事はイコール「チープとは成らない」というのが信条である。
制限があっても、出来る事の総量とタイミングが計れるのであれば、それで戦略は立てられる。
戦略が立つと、その戦略を遂行する為の作戦を練り、組み込んでいく事ができるのだ。
これこそがウォーシミュレーションゲームの面白さの原点なのである。

箱庭としての戦国、人材管理としての戦国、というゲームならば、他にもいっぱいある。
あえてここで取り入れる必要性を全く感じなかったので、今回は迷い無く切り捨てた。
戦ノ国でも行いたかった箇所であるが、人が多くなると色んな意見が出て迷う。
今回は、そんな迷いを断ち切ってのデザインとした。

-戦国大名の立ち位置-

戦国大名は「在地武士団が所有する土地の承認者」という立場で考えている。
その為、大名と戦力ユニットを切り離した。
また武将は、彼らの管理者として派遣される目付け的な位置で考えている。
よって、最初は一族と子飼いの武将のみであった。

これに加え、臣従している大名は傀儡勢力として、土地を失った大名は客将としていた。
その名残は、製品でも残っている。
ただテスト中、いろいろと面倒な問題が出てきて今の形に収まった。

例えば、武田勢力の真田幸隆。
当初は傀儡勢力としていたが、息子の真田昌幸はどうしよう等という問題があった。
それ以前に-勢力数が増える分-処理が煩雑だった。そこで信玄配下の武将とした。
この問題が解決したので、揚北衆なども上杉配下の将としてスッキリさせた。

だが、ルールとしては残しておこうという事で、村上義清などを客将とした。
残っていた方が、自作シナリオなどで便利だろう、という判断である。
徳川だけが最期まで悩んだが、今の形に落ち着かせた。
信長との同盟ルールで縛り、傀儡勢力と同じような形にしたのである。

-エリア制圧型から掌握型へ-

この手のエリア型戦国ゲームの場合、エリアの制圧=掌握という形が殆どである。
エリアから敵を排除すると、その場で新たな領主となり、支配者となる。
これは「ゲームが生み出した戦国観」のひとつと言えよう。

偉そうな事を言っているものの、このゲームでも似たような感じである。
但し、敵を排除するとエリアを制圧できるが、自由に掌握するにはワンクッション入れた。

ゲームではエリアを制圧すると「戦力を運用できる権利」を得る。
戦力の生産というルールである。
ここで1ユニット生産に成功すると、エリア中の武士団を半分ほど掌握した事になる。
更にもう1ユニット生産しないと、完全に掌握できないのだ。
また完全に掌握できないと、各地へ転戦できないとした。
エリアへ「制圧してから掌握するまでの時間差」を付けたのである。

デジタルゲームでは「治安」というパラメータがよくある。
だが殆どの場合、成長スピードを調整するものに過ぎない。
これとの違いを表現したかったのである。

加えて、エリアへ戦力1ユニットを残すルールにより、端の勢力が優位になる事を防止した。
特に今回はマップを切り取っている関係もあり、実際には北条も見えない里見と戦っていた。
この手のゲームに多い、敵と接するエリアを無くす事で、極端に優位に立てる事への対策でもある。
敵と接するエリアがないからといって、根こそぎ部隊を転用するゲーム論を縛った。

-ステップの概念-

戦力ユニットにおけるステップの概念は、決して命ではなく、戦う事のできる能力である。
つまり、2ステップの被害を受けて撃破されたユニットは、その分、兵が死んだのではない。
戦闘意欲を失い離散したと考える。
よってユニットが撃破されると、再び生産できるのである。「生産は再軍備」という位置づけだ。

また戦力ユニットは後退する事で、ステップを吸収できない。
自発的な後退=撤退行動と違い、戦闘による後退は戦意を失った敗走を意味する。
敗走判定はその為に導入した。
敗走する事は戦う能力を失う。つまり敗走する過程で、ステップを追加で失う事としている。
ステップを失う事は、在地武士団の信用を失う事を意味し、再び生産=再軍備する事となる。
つまり、信用回復に時間がかかるのである。

武将ユニットに関しても、当初は勢力ユニットと同じにしていた。
だがあまりに武将ユニットを消耗するので、ステップを吸収して後退できると変更した。
そもそも単独で戦力は持っておらず、武将はエリア数分しか配置できないとしている。
後退させて生き伸びても、影響の幅は小さかった。

-敵行動の原則化-

今般、ソリティアで出すという事もあり、ソロプレイのベテランにしか受けないと思っていた。
対戦プレイヤは食指が出ないだろうし、リタイヤ組がどれ程戻ってもらえるかは未知数だった。
そうした思いから、国内メーカーは興味が薄かったのだろう。
ソロプレイできる対戦ゲームの方が便利に感じるからである。
よって、参戦・後退・退却判定のみ残し、初版の製品化とした。

当初は、ユニット毎に行動の判定値を降らせていたバージョンがあったのだが、面倒極まりなかった。
敵の動き方だけで精一杯となり、自分の戦略を立てるどころではなかったのである。
また、上記のソロプレイできる対戦ゲームを欲する方へ、極度の縛りはどうかというのもあった。
だがやはり、もう少し明確化して欲しいとの要望が多かったので、若干修正したものをQ&Aへ追加した。
そしてこのルールを第二版とし、急ぎ制作に取り掛かった。

これには、意外と復帰組の方が多かった事と、10代前半の新規ユーザーもいた事が大きい。
その為、早急に印刷物を完成させると共に、早期の配付へこぎつけたかった。
初版の誤植が多かった事から、印刷の決定はしていたものの、年内に間に合ったのはそうした力である。

ゲームの中では基本的に、寡兵で敵を振り回す戦法を防止するルールが多い。
 1.寡兵で敵を引き付け足止めし、主力を迂回させて敵の各エリアを順次撃破する、という戦法。
 2.別エリアを少数で侵攻し、侵攻中の敵部隊へ退却を強要させ、追撃戦で消耗させる戦法。

初版でもあるが、敵より少数で攻めても、撤退ルールで撤退する確率が高いのはこの為である。
敵より少ない兵力での持久戦を難しくした。
また戦闘で被害が多いと、敗走させるルールもそうである。
追加された交戦中の撤退ルールは、参戦判定が出て侵攻中の戦力を、寡兵で振り回す事を防止した。
防御側の倍以上の戦力で侵攻しないと、交戦中のエリアから撤退しないルールである。

-ちょっと複雑なシークエンス-

デジタルで処理すると何気ないシークエンスも、アナログとなると面倒となるものも多い。
今回はソリティアという事で、多くの判定でサイコロを振る。
通常だったら、こうした作業は減らすべきである。その事は分かっていた。

参戦判定は、非プレイヤ勢力の「侵攻基準」を打ち出すものである。
これは削れないし、ユーザー側でもカスタマイズし易く設定したつもりだ。
問題は、敗走判定と退却判定にあった。
目的は違うのだが、名称も似ているし、一度やってみないと分かり難いのは確かである。

敗走判定は、合戦で受けた被害から軍を維持できず、国もとへ「逃げてしまう基準」である。
後退でステップ吸収できない代わりに入れ込んだ仕様だ。
大敵の侵攻を寡兵で持ちこたえる事も可能であり、そうした事実を表現している。

退却判定は、攻撃側の厭戦気分というか、そのエリアで「戦い続ける意義を失う基準」である。
1ターンが2ヶ月なのと、両軍の戦力差からこんなものだろう、という判定基準にしている。
勝ちの見込みのない戦いに、在地武士団は何時までも付き合えないという表現だ。
初版では、ターンの終わりに判定が出たら、次の移動で退却するとしていた。
だが、これがまた分かり難いとの事で、第二版からは移動フェイズで判定する事へ変更した。

敗走判定と退却判定は、一緒にまとめた方が良くないかという意見は、テスト中も多かった。
だが、どうしてもこの二つの違いを入れたかった。
デジタル移植時の布石でもあるが、攻勢戦略、防衛戦略、双方に幅を持たせたかったからである。

その代わり、合戦システムはシンプルにした。
防御側の一部→攻撃側→防御側の一部、という流れであるが、この程度ならはシンプルの部類だろう。
防御時に二度撃ちできる凶暴な鉄砲隊は、総数を減らしてバランスを取った。

-最期に-

合戦システムをシンプルにしたのは、合戦ゲームにしていないからである。
このゲームは戦略を立て、その戦略を支える作戦を練り、それらの運用に思い悩むゲームである。
合戦はそれらの結果の過程であるので、至ってシンプルにしたのだ。

だがゲーム全体をシンプルにせず、判定基準を分けたのは、戦略や作戦の幅を膨らます為であった。
幅が膨らむ事で、基本戦略や生産・行軍サイクルに悩む時間を取れるからである。
その悩む時間こそが、ウォーシミュレーションゲームの醍醐味なんだと考えている。

サイフォンはこれまでは、ファンの間口作品をという事で、シンプルな製品を手がけてきた。
しかしながら、それも三作続けてきたので、今回はもう少し中難易度のものをご用意した。
間口作品とは別に、難易度の幅もないと、ファンは増えていかないと感じているからである。

実はアナログゲーマーの方へ、ちょっと心配していた事があった。
ゲームのシークエンスが、確実にアナログ的でない事が分かっていたからである。
けれども意外な事に、多くのアナログゲーマーの方から、興味深いという反応を頂いた。
やはり20年30年と年季の入ったベテラン達には、壁ではなく新鮮と映ったのだろう。
そうした声も、第二版の制作・配付()を急ぐ動機付けとなった。

2012年1月1日、除夜の鐘と共に、今年の展開を思い描く。


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初版解説書へ誤植が多くございました。申し訳ございません。
2012年1月1日現在、ご登録ユーザーへ第二版ルールブック並びに解説書を配付しております。
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『Si-phon Board Game』 とは
『ウォーゲーム日本史第10号清盛軍記』 とは 5 years ago
-有名でありながらマイナーテーマのゲーム化-

日本史上、非常に有名な政変である『保元・平治の乱』が、ようやくゲーム化された。
ようやくと言うのは、これまでまともに制作されたゲーム化を知らないからだ。
つまり日本史上、有名な合戦なのにゲーム史上は、非常にマイナーテーマなのである。
何故なのだろうか。

これは、史料が限られている事もあるが、その対立構造が複雑で、ドラマ性が分かり難い。
そこへ感じ入る方々は熱望するものの、ゲームとして作りにくい素材なのだろう。
だが当時を飾る人物達は-非常に魅力的な-英傑ばかりである。

鎮西八郎為朝」「悪源太義平」清和源氏を代表する彼等も、これらの合戦で活躍する。
また2012年の大河ドラマの主人公「平清盛」に、後の征夷大将軍・源頼朝の父「源義朝」など。
他にも「後白河天皇」は、この後治承・寿永の乱(この時は法皇)にも登場する。
これらの名前だけでも、凄い面々である。
そんな彼等が京のマップで暴れまわり、全国マップから援軍として駆けつけてくる。

-強弓為朝が輝く保元の乱シナリオ-

源為朝は幼き頃、父・為義に勘当され、九州の地で暴れまわった源氏の豪傑である。
そんな彼も、保元の乱では老齢の父・為義に代わり、兄・義朝と対する。

勝つ為に夜襲を進言するも退けられ、逆に兄・義朝が夜襲を仕掛けて来る事となる。
その場での兄弟としての会話のやりとりは、保元の乱で一番有名なシーンだ。
兄に矢を向ける弟を窘めるも、父へ敵対する事を諌め切り返す弟。
当時の合戦風情を物語る一幕だ。
シーンの締めは、あえて外したとされる為朝が義朝へ放つ矢である。

そこには、欲が見え隠れする訳でもなく、怨恨がある訳でもない。
そんな原始的な武士の戦い方が、物語を奏でるのである。

ゲームの中でも、為朝は最強レートを持つ上に、弓の能力を持つ有能な武将だ。
こうした為朝を陣営に持つのが「崇徳上皇側」である。
対する「後白河天皇側」は、平清盛と源義朝という2つの強力な戦力を持つ。
皇族と貴族が持つ複雑な対立構造がどうであれ、戦局を握るのは彼等である。
彼等の激しいぶつかり合いが、このシナリオの特徴である。

-無双義平が駆け回る平治の乱シナリオ-

義朝の長男・義平は、鎌倉悪源太と呼ばれていた。
有名な事だが、鎌倉に住む、あまりに強い源氏の子という意味である。
その義平は保元の乱の前年、叔父の義賢を襲撃し討ち取る事件を起こす。
事件後、義賢の弟・頼賢が兵を率いて衝突しかけるも、義朝が穏便に決着させる。

この事件が影響したかどうかは別として、義朝の他の兄弟の多くは義朝と対決する。
保元の乱の事である。
この時、義平は鎌倉に居り、合戦には間に合わなかった。
そんな義平が3年後の平治の乱では、大暴れをする。

動かない摂津源氏の頼政を見ては、さては裏切ったなと突進。
清盛の長男・重盛を見つけては、一騎討ちを申し出る。
平治の乱の物語は、まさに義平のオンステージなのだ。
合戦に参加したとされる頼朝から見ると、非常に頼もしく映った存在だったのだろう。

ゲームの中でも、義平は為朝と同じレートを持つ最強武将である。
そんな無双義平と、その父・義朝をはじめ、源氏の多くを持つのが「二条天皇側」である。
対するのは、平清盛とその一族を抱える「後白河上皇側」である。
こうした陣営で対する訳だが、保元との違いは、裏切りの要素が強くなる点だろう。

動かない事から、突然、義平に攻撃され、仕方なく敵対する事となった源頼政。
途中、二条天皇が居なくなり、戦う意義を失って陣営を変えた源光保。
そうした事例を反映してか、序盤は勢いのある二条天皇側も、次第に劣勢に陥っていく。
よって「裏切りが発生する前に討て」とばかりに、義平が駆け回るシナリオとなるのだ。

-キャンペーンシナリオの意義-

ゲームの中には、保元と平治を連続プレイするシナリオも収録されている。
しかも「後白河視点」のシナリオと「源平視点」のシナリオの2本である。

前者は保元の乱を普通に戦い、残った勢力を振り分けるシステムである。
次の戦いの事を考え、いやらしい思惑も駆け巡る事だろう。

後者は清盛と義朝で、ポイントを競い合うシステムである。
これこそ大河ドラマに合わせた企画と言ってよいだろう。
つまり計4つのシナリオが、4つの視点でプレイできるのである。

-テンポよいゲームシステム-

前置きが長くなったが、ゲームシステムは非常にシンプルで、テンポが良い。
合戦の発生起源同様、設定は難しく感じるものの、プレイは簡単である。
ユニットには、2つのシナリオの情報と、個体情報、勢力情報、などが入っている。
見た目、情報が重そうに感じるが、実際にマップへ並べて触ってみるのが早い。

システムは軽く、早いテンポで流動的に場が動いていくのが、よく分かる事だろう。
重く感じるのは、時代背景のせいである。
難しいモチーフを利用しているので、重く感じる錯覚を覚えるのだ。

防御効果の高い邸宅から弓を射る。
また邸宅の防御効果を打ち消す為に、回り込み火を放つ。
その火は拡大したり、鎮火する。
回復と調略により、形勢はある時突然、逆転する。
そうした京の戦いを横目に、全国からは援軍の各勢力が上洛してくる。

加えて、英傑たちのエピソードや思い入れが、盤面を奏でる。
これがこのゲームのプレイ風景となる。

-今後のウォーゲーム日本史への希望など-

このゲームは、2011年11月27日に行なわれたイベント会場で、お披露目があった。
何組かのプレイがなされていたのであるが、プレイ中の会話も多く、楽しいひと時となった。
特に『ウォーゲーム日本史』クラスのゲームは、こうした会場での体験プレイに適している。
一度インストしてもらうと、プレイアビリティも良いからである。

今回、カードドリブンに代わるものとして、氏族という概念を導入し、ゲーム性を持たせている。
またその事で、本格的にソロプレイが可能となった。
実はシリーズ全般の特徴として、この点はかなり重要ではないかと思っていた。

特にマイナーテーマである場合、対戦相手を探すのに苦労する事も多い。
逆にマイナーテーマであればこそ、雰囲気など知るには最初はソロでも構わない。
そこからいろんな事を調べ出し、次へ繋がっていくものである。
調べているうちに、同じ興味を持っている方々と知り合い、対戦へ持ち込む可能性もある。
ここが『ウォーゲーム日本史』のポジションではないかと感じている。

最後になるが、先日、先行公開のイベント会場で、中嶋真さんとお話しする事ができた。
やはり、マイナーテーマのゲーム化のプロである。いろんなお話しをする事ができた。
まだまだ貪欲に、ゲーム化できそうなテーマを、多く持っていそうだ。
そうした貴重なテーマを、今後も継続して展開して欲しいと思う。

2011年12月21日、次の大河ドラマと共に、この時代がメジャーになって欲しいと願う。



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ウォーゲーム日本史第12号



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Si-phon NewS No.002 ご紹介
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源平争乱関連商品
Si-phon NewS No.002 ご紹介 5 years ago
掲載内容
・Si-phonBoardGame始動
・『信玄上洛』ご案内
・総力特集『ウォーゲーム日本史第12号清盛軍記』(国際通信社)

■Si-phonBoardGame始動
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■信玄上洛ご案内
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■総力特集『ウォーゲーム日本史第12号清盛軍記』ご紹介&レビュー
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■『ウォーゲーム日本史第12号清盛軍記』プレイ風景
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関連リンク
サイフォンボードゲーム公式サイト
信玄上洛公式サイト
源平争乱関連商品(記事転載)
ウォーゲーム日本史第12号




『信玄上洛~武田の御旗を打ち立てよ~』 とは 5 years ago
-サイフォン初のアナログゲーム-

2011年12月9日、『信玄上洛~武田の御旗を打ち立てよ~』が発売された。
サイフォン初のアナログボードゲームであり、『Si-phonBoardGame』の第一弾作品である。

予定されていた計画より半年ほど早くなったシリーズであるが、結果としては良かったと感じている。
これまで展開してきたWindowsも、長く迷走を続けており、違った展開をするには良い時期であった。
また最初に入ったスタッフも成長し、今回は外注なしで制作する事ができたのも大きかった。
これは組織として成長の表れでもあり、今後の展開を見出せる作品ともなった。

-ソリティアアナログゲームとして-

対戦型アナログゲームについては、先駆者も多く、新規に参入する意義を見出せなかった。
そこで、国内ではあまり手をつけられていない-ソリティア-システムに注目し、展開する事を決定する。

作っているうちに、この市場もまだまだやれる余地が多い事に気付いた。
対戦型ゲームのソロプレイとも違い、また対戦とも違う世界を見つけたからだ。
(詳しくは「ソリティアゲームについて」掲載)
その第一歩として『信玄上洛』が登場するのであるが、これに終わらず、今後も展開を続けていきたい。

-サイフォンボードゲームとして-

確かに、今回の『信玄上洛~武田の御旗を打ち立てよ~』はアナログゲームである。
紙のマッブにチャート、そして打ち抜きカウンター、という昔からよくあるコンポーネントだ。

だが作品はこれに終わらず、印刷物の入稿と共に次の展開へ移っている。
それは「デジタルボードゲーム」への挑戦である。
別にボードゲームは、アナログだけの世界とは思わないからだ。
シリーズ名「Si-phonBoardGame」もアナログゲームでなく、ボードゲームとした理由のひとつでもある。

という事で、このところ普及著しいタッチパネル型端末のボードゲーム化へ着手した。
まだ色々と手探りな箇所も多いのだが、今後の展開に期待して欲しい。

-戦国大名の息吹を感じ取るゲームとして-

順序が逆になってしまったが、『信玄上洛』ではこのコピーを目指して制作した。
PCゲーム『戦ノ国』でも、当初使っていたコピーであったが、より戦国大名の心境に近づけたと思う。

何故、信玄が上洛にあたって上杉の足を奪ったのか、そして北条へ攻め込んだのか。
織田の足を止めつつ、徳川領の制圧を優先したその理由。等など。
ユニットを並べ、信玄の作戦行動順位を考えると、なるほど、と思えてくるだろう。

そして今回は敵であるが、信長からみた朝倉討伐と、目の上のタンコブ的存在の長島。
攻めても意味の薄い伊賀攻めと、そこへ勝手に攻めた息子・信雄への怒り。
朝倉と行動を共にする浅井と、収録シナリオでは外しているが、浅井を助力する延暦寺勢力の鬱陶しさ。
それらを総合すると、信長が取った殲滅順位の妥当性も、マップとユニットから見えてくるだろう。

アナログゲームの良さを最大限利用させて貰い、こうした戦国大名の息吹を再現する事となる。
信長が信長らしく、浅井・朝倉がそれらしく、その中で武田であるプレイヤが思いの戦略をぶつける。
本来、シミュレーションゲームが持っていた面白さは、ここにあるのだろう。
という思いを持ち込んでみた。

-自作シナリオを奨励した理由-

収録シナリオは「西上作戦」「長篠合戦」「信玄上洛」「御旗楯無」「上洛でごしゃる」の五本。
最期のシナリオが自作シナリオのチュートリアルとして収録した、今川義元の上洛戦である。

前の四本が本編シナリオであるが、名称が堅くてある意味つまらない。
つまらないというのは語弊があるが、言葉にパンチが無い上に遊び心が足りない。
ゲームがゲームなので仕方がないが、自作シナリオを奨励しているのなら、その一役かってもらおう。
という事で、並べると目につくシナリオ名としたのが「上洛でごじゃる」である。

軽いタイトル名とは裏腹に、内容は「今川の上洛戦は伊勢湾エリアの掌握説」を採用している。
桶狭間をゲーム化するわけでもなく、伊勢湾エリアの掌握がどんなものであるかを試すものである。
後の覇王・織田信長も、このシナリオでは「ただのエサ」である。
内容として面白みが無い代わりに、シナリオ名で誤魔化しているのだ。

ただ、このシナリオの拡張として、京まで進む追加ルールも付けた。
こうした段階を追って、自作シナリオを制作して欲しいとの思いからである。
特に、この手の素材へ興味を持ち始める10代前半のユーザーには、是非行って貰いたい。
自分で色々と調べる事で、歴史への興味が一段と増すからだ。

-今後の展開について-

今後は色んなタイトルを増やしていく予定である。
様々なモチーフを使ったゲームを提供していく事が、本来、Si-phonの目的であったからだ。
それがないと、売れるモチーフだけではファンの拡大は難しい、と感じていたからこその業界参入だった。
だからこそマイナーテーマが多い『ウォーゲーム日本史』(国際通信社)の応援も行っているのである。

また『信玄上洛』というより『Si-phonBoardGame』シリーズとしての水平展開も開始している。
上で書いた様にタブレット型端末での展開である。
ここから新たに、シミュレーションゲームファンの拡大を目指していきたい。

2011年12月9日、ソリティアゲーム『信玄上洛』より、新たな展開を目指していく事を宣言する。


関連リンク
Si-phonBoardGame公式ページ
信玄上洛公式ページ


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ソリティアゲーム について
『Si-phon Board Game』 とは
ソリティアゲーム について 5 years ago
-ソリティアゲームとは-

ソリティアゲームとは、一人でプレイする事を前提として設計されたアナログゲームである。
通常、アナログゲームの多くは対戦ありきで設計される。
勝敗をつけるには相対して競い合う必要があるからだ。
それを一人で敵味方を操作し、プレイするシステムなのである。
当然ながら、両者もしくは片方には行動の法則があり、その法則に従って動かす事となる。

プレイヤーの「立ち位置」は、システムにより異なるだろう。
その場の傍観者であるか、神の手であるか、歴史への挑戦者であるか、等など。
では、ソリティアとは「何を楽しむシステム」なのだろうか。

-対戦ゲームのソロプレイとの違い-

対戦型ゲームでのソロプレイは、ルールの中で、敵味方を好きに動かせる。
ソロプレイで満足できる方が多いという現実は、この「自由さが便利」だからなんだと思う。
実はこの便利さが、映画を見たり、書物を読む感覚の延長になっているのではないだろうか。
ストーリーを追える安心感という感覚である。

ただソロプレイでは、対戦プレイで発生する「とんでも事件」が起こり難い。
想像・予定とは違った状況が突然発生し、その対策へ作戦を切り替えるといったプレイ状況である。
やはり敵味方を一人で担当する以上、「ダイス以外のとんでも」を発生させる事は難しい。
逆に言うと、対戦プレイの醍醐味はこの点にあり、ソロプレイとの大きな違いと言えるだろう。

-ソリティアシステムで試せる事-

対戦ゲームのソロプレイとも違い、もろちん対戦プレイとも違う楽しみ方。
ソリティアであるならば、その事を試せるというより、作り手は試さなければならない。

まず「ソロプレイ時の安心感」に置き換わるものとして、敵行動の法則化がある。
史実に沿った法則に、ある程度のランダム性を持たせるならば、ユーザーは納得するだろう。
ここで史実の様にしか動かないのであれば、それはゲームである必要はなく、ムックや映像で補える。
ユーザーが試したいのは、史実をペースにした可能性の体験である。
この部分を明確にする事で、ユーザーは安心して-自分の世界に-没頭しやすくなるだろう。

次にユーザー側の「取った行動への責任」をどう表現するか。
この趣味-勝とうと思えば-何れかのタイミングで勝負に出る必要がある。
当然、その行動には一定のリスクが伴うものだ。
そのリスクに対するリバウンドをどう表現するかが抜けると、チープな世界観となってしまうだろう。
作り手はセーフティとリスキィな一線を設定し、その選択権はユーザーが持つ。
どちらにもメリット・デメリットが存在し、結果の責任はユーザーが負う。
するとユーザーは納得した形で、その選択権を行使できるのである。

これらの設定がなされているならば、ソリティアシステムは対戦型ソロプレイとの違いを見出せる。
ユーザー側も-思い入れある世界へ-より没頭できるだろう。

-ソリティアの将来性-

将来性もなにも、国内でソリティアシステムは、あまり注目されていないジャンルであった。
ソロプレイ可能な対戦型ゲームがあれば、それで事足りるというのもひとつの考え方だろう。
わざわざ相手の行動を制限したゲームよりは、そちらの方が自由度が高いからだ。

Si-phonの場合、これまでデジタルで展開してきた経緯もあり、デジタルへ移植の可能性があった。
そこから取り組んだのであるが、いざやってみると、アナログ展開の余地もまだまだ残されていそうだ。
特にソリティアの場合は、これから育てていける可能性を大きく持っている。
やってみて分かった事のひとつに、ソリティアであるとインストラクトも容易だったのだ。
対戦するとバランスが悪い場合が多いかもしれないが、それはインストと割り切ると苦にならない。

また移植に関しては、そもそも一人プレイ型で作っているので、デジタルとの相性は良いだろう。
そうした所で、シミュレーションファンを広げるツールになり得るポテンシャルもある。
弊社としてもこれまでのノウハウを生かし、このジャンルの開拓に精一杯尽力していきたいと思う。

2011年12月7日、デジタルとアナログを通し、ファンの拡大へ注力していきたい。


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・ウォーゲーム日本史第12号-清盛軍記-ご案内
・ウォーゲーム日本史第12号-清盛軍記-プレイリポート

■信玄上洛
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■ウォーゲーム日本史第12号-清盛軍記-
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