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後退戦術 について 2 years ago
後退とは逃げるにあらず

当たり前の事だが「後退戦術」の後退とは、決して逃亡する事を意味しない。
それは、後退する事に意義があり、目的があるからである。
意義とは勝利を目指す事であり、目的とは敵の打撃力を減衰させる事である。

具体的に言うと、自軍を後退させる事で敵は進軍するが、敵の補給戦は延びる。
補給戦が延びると、戦力を効率よく運用できなくなり、打撃力が減衰する。
その敵に対して反撃を加える事で、効果的に敵を撃退する戦術の事である。

こうした戦術は、独ソ戦のソ連軍のみあらず、ナポレオン時代のロシア軍も取った。
また英仏百年戦争時代も、仏軍が用いて英軍を撃退している。

この後退戦術を『総統指令』のソ連軍で採用する事とした。
通常、独ソ戦というと、独軍の装甲部隊の運用に目が行きがちである。
だが独軍の電撃作戦を打ち破ったのは後退戦術であり、この表現に注力した格好だ。

防衛戦術との違い

以前、先に出した『ガザラの戦い』では「機動防御」戦術へ注力した経緯がある。
これは誘い出した敵へ対し、後方予備の機動戦力で敵を撃退する戦術だ。
似ていると言えば似た戦術であるが、大きな違いは戦線を動かす点にある。

つまり反撃する戦力は、戦線の遥か後方で準備できる必要がある。
反撃できる戦力があって、初めて敵を撃退できる。

そう考えると、後退とは時間かせぎの戦法だ。
ここで時間かせぎだと考えると、拠点を死守する防衛戦術も有効な戦法と言える。
その時間で反攻戦力を準備できれば、それは後退戦術と同じ効果を与えてくれるからだ。

だが後退戦術では、これに加えて敵の補給戦を伸ばし、疲弊させる事ができる。
疲弊させる事で、敵の反撃力を奪い、殲滅させる事を容易にできるだろう。

こまあぷで表現する事

こうした後退戦術は、実に地味な戦法である。
しかし地味であるものの、忍耐の先に敵を殲滅した時は、大きな爽快感を与えてくれる。
こうしたウォーゲームを構成する面白さを、こまあぷでは表現していきたい。

こまあぷ『総統指令』は、わずか13個の駒、47ヘクスのミニマップで表現されている。
だが、きっちりと独ソ戦を表現する事で、後退戦を表現できた。
その後退戦を表現する事で、ドニエプル川を挟んだシーソーゲームが可能となった。

これらが実現できたのも、『Noretraet!』(日本語版:国際通信社)のお陰である。
わずか40駒で独ソ戦を表現していたこのゲームのお陰で、更に小型化を目指せたからだ。

また『空母決戦1942』(ゲームデザイン:中黒靖)のマップデザインも参考にできた。
特にミニゲームの場合は、マップデザインの重要性を教えて頂いたからである。
このゲームマップのお陰で、総統指令のマップができたと言える。

以上を鑑みる限り、こまあぷで出来る事はまだまだ多そうだ。
特にデータの引継ぎ、ポイント計算など、デジタルが得意とする分野の開拓余地はある。
今後はこうした点も注力していきたい。

2015年10月28日、これからもウォーゲームの魅力をお伝えし、ファンの拡大を目指していきたい。


関連リンク
総統指令公式ページ
こまあぷ公式ページ
コマンドマガジン公式サイト


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