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拠点防衛 について 2 years ago
-戦略級空母戦から-

こまあぷ「空母決戦1942」のAIで採用したのは「拠点防衛」の概念である。
ルールの独自性から、基地の隣に空母部隊が隣接している場合、そちらを優先する攻撃ルールがある。
つまり、攻撃されたくない場合は、隣のヘックスへ艦隊を配置するとよい。
日本軍でいうとトラック前進基地とラバウル基地との関係が、こうして成り立っている。

空母戦と言うと、普通だと索敵を行い敵を発見し、攻撃隊を向かわせて戦うイメージを持つだろう。
サイフォンが最初に出した「空母決戦」や、エポック/国際通信社の「日本機動部隊」もそうしたものだ。
とにかく見えない敵との戦い、というイメージが多いと思う。

これに対し、サイフォン「太平洋決戦」では見える敵と戦う事とした。
戦略級空母戦という事で、テキニカルな空母戦ゲームと一線を置きたかったからである。
また国際通信社「太平洋戦史」でも戦略級ゲームという事でなのか、見える敵と戦う事となっている。

この「太平洋戦史」はまさに「拠点防衛と拠点奪取」のゲームとされている。
ユーザーが行う最もたる作業は、これら拠点に対する戦力配分をどうするかの判断である。
これが難しいと思う方も多いが、逆にこれが面白いと思われる方もいるから成り立つジャンると言えよう。

-拠点防衛の面白さとは-

前回の終わりに「防御と防衛」の違いについて定義した。
前者は、敵の攻撃を吸収しつつ、反撃に転じる戦闘行為である。
また後者は、敵に攻撃されないだけの戦力を配置し、それでも攻撃されればその場で戦う事となる。
大きな違いはこうした事と言えるだろう。

では何故、これがウォーゲームの面白さなのか。その答えは、実際にプレイしないと説明が難しい。
多くのプレイヤーは、無意識の内に戦力を配分し、敵と戦っている。
この配分こそがウォーゲームの真髄であり、敵に勝つ為のプレイヤーの意思行為である。

まず、主戦線と第二戦線があるとする。
ここでプレイヤーの判断は、どちらへ戦力を優先して配分するかである。
敵の行動に合わせるのか、自ら流れを作れるのか。
こうした駆け引きの瞬間があるからこそ、その後の結果に一喜一憂するのであろう。

防御戦は防御戦の面白さがあるが、防衛戦には防衛戦こその面白さがある。
ここで共通しているのは、敵の攻勢を頓挫される爽快感である。
相違点は、地味さの割合として防衛側が大きい事だろう。

-サイフォンスピリッツ改ジェラシーAI-

こうした地味な行動を、サイフォンスピリッツを改造したAI「ジェラシー」で再現した。
敵を攻撃するだけなら、AIとしては結構簡単に組める。
だが防御や防衛機能を組み込むと、工数は数倍に膨らんでしまう。
こうした機能を追加しやすい構造体で作っていたので、今般、組み込む事ができたと言える。

こまあぷは、確かにミニゲームである。
だが、こうしたミニゲームだからこそ作りやすさがあり、伝えるサインを埋め込みやすさもある。
ユーザーに対し、何らかの「サインを埋め込む」作業をデザインと言う。
デザインとカタカナにするし分かりにくいが、スペルは「design」である。

そのサインを目にして、つまりは視覚情報から感情を誘導する作業者をデザイナーと呼ぶ。
デザイン・デザイナーと言う言葉は様々な分野で用いられているが、およそこうした意味だろう。
この誘導意識なしに作業しても、それたただのオペレート作業であり、続くものは少ない。

折角の「サイフォン&コマンド夢のコラボ企画」なので、ひとつひとつの製品に何かのサインを込めたい。
そうした思いから次回からも、ウォーゲームも面白さをお伝えする為のサインを作りたい。

2014年8月12日、まだまだ溢れているウォーゲームの面白さを、これからも掘り起こして行きたいと思う。


関連リンク
こまあぷ公式サイト
ガザラの戦い公式サイト
空母決戦1942公式サイト


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