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『ゲーム視点から見た空母の戦い』 とは 6 years ago
―ゲームと歴史という趣味を深めるツールとして―

今般、弊社編集部とコマンドマガジン編集部とのコラボ企画として、空母戦のムック本を制作した。
世に空母戦を扱ったムックなんてものは、幾らでもある。
きっと「今更何出してんだろ」などと、思われる方も多い事だろう。

企画の始まりは『空母決戦』の攻略本を願う、あるユーザーの思いからであった。
だがこの答えには慎重であり続けた。
元から「シミュレーションゲームに攻略本が必要なのか」という疑問を持っていたからである。

ゲームとは、繋がりのある歴史の一部を切り取りデザインした世界。そう思っている。
そのゲームの世界に、歴史の再現性を求めたり、想像するifの世界を模演すること。
それがシミュレーションゲームの面白さであり、演じれる事が楽しさだと感じている。

こうした思いから、本来、シミュレーションゲームと歴史とは、相性のよい趣味であると考えていた。
だが昨今の状況から、そうした思いが薄れてしまった。
この奇妙な感覚は何所から生まれてきたのだろうか。

―趣味の間口とは―

子供の頃やってた『日本機動部隊TASKFORCE』であるが、購入したのは衝動買いに近かった。
その時点の空母の知識はと言うと、プラモデルのパッケージ絵程度の知識しか無い。
それとアニメ宇宙戦艦ヤマトの「三段空母」「戦闘空母」など。
つまり、購入した時点では空母戦の知識など、全く無かった。
それでも遊べて、そこから空母戦の事を色々と勉強できたし、趣味の世界も広がっていく。

特に今のPCシミュレーションゲームで、そういう製品があるのだろうか。
逆にプレイする為に、多くの知識がないとプレイできなかったり、多大な時間がかかったり。
これでは、とても趣味の間口だとは言えない。
そうした強い思いから『空母決戦』は開発されたのである。

また本の世界ではどうなのだろう。
一時は空母戦のムック本も大量に出ていたが、やはりシリーズ化すると専門色が強くなっていく。
読み物としてやりつくし、3DのCGビジュアルもやりつくし、停滞期に入ったのであろうか。
最近は目にする事も少なくなった。

では、そうした世界で何ができるのか。
現在の状況が行き詰まっているとすれば、それは「出版側が語りかけるレポート」の世界である。
三年間の戦い、10幾つの空母戦、数十隻の空母。
語れる事がこれだけなので、出版版が語る事は限られるし、それは仕方がない事だろう。

だが趣味の世界として、空母戦を知ってもらう為に伝える事はまだ残っていないか。
それはシミュレーションゲームが本来持っている「ユーザーが感じるレビュー」の世界である。
ゲームを通してその戦いで何が起こったか、何ができたのか、どのような結果が起こり得るのか。
この事をお伝えしたくて『ゲーム視点から見た空母の戦い~空母決戦と日本機動部隊~』は作られた。

―空母決戦の記事―

一応、空母決戦のページでは攻略本としてご紹介している。
内容は、戦史紹介のページがあり、空母決戦の攻略ページがあり、日本機動部隊のページあり。
ただの攻略本にあらず。ちゃんとした空母戦を楽しむ本として制作している。

これは値段をつける以上、並んだデータ集だとか、CGと登場兵器の一覧にしたくなかったからである。
そんな自社製品データだけの世界を本にするくらいなら、サイトで公開するなりすればよい。
もしくは最初っから、パッケージの中に入れておけばよい。
空母決戦トラトラ虎の巻」はそうした思いから、印刷物を無料配布してwebでの公開もした。

そうした微妙な思いから空母決戦のページは、自分では書けないと思い、徳岡正肇氏へお願いした。
特にシミュレーション系のゲームライターとして、著名な氏の記事に価値があると思ったからだ。
という事で、大勝利への攻略方法は、徳岡流攻略記事となっている。

また、お金を払ってもらったユーザーに対し失礼にあたらない様、未公開データも付いている。
空母決戦では、敵の艦隊の位置がランダムで変化するのであるが、その登場位置の公開である。
また敵味方の戦力も公開した。
これはあるシナリオでは、敵の空母の数もランダムで変わるので、その証明の為でもある。

―日本機動部隊の記事―

日本機動部隊のページでは、弊社の商材ではないので、特に製品のコンセプトと違わぬよう注意した。
この製品の中で一番重要だと感じているのは、マニュアル中の「戦略と戦術」というページである。
これがあったが為に、子供時代、ズブのド素人でもプレイできたし、そこから趣味の世界も広がった。
その原点はマニュアルの中にあるこの章だと思っている。よってこの補填を重視した。

日本機動部隊のシナリオは主に2つの性格を持つ。
1つは前半のシナリオにある、ルールを覚えていく為のチュートリアル的シナリオ。
もう1つは、空母戦を楽しむ対戦シナリオである。

前者は、ゲームのシステムなどのご紹介。後者は作戦を立てる楽しみ方を掲載する方法を取った。
つまりこの書の本筋は、この後者の方とも言える。
作戦を立てる楽しみ方より、さらにゲームの世界と、歴史の世界を深めて欲しいのだ。
そうしたツールとして、コマンドマガジン編集部との合意が出来、この書が実現できたのである。

―最高の制作スタッフ陣の下に完成―

また本企画の実現にあたり、元『シミュレイター』誌の制作陣の多大なるご協力も頂戴した。
日本機動部隊のデザイナーである鈴木銀一郎氏。元編集長の鹿内靖氏。鉄十字の足跡の大木毅氏。
このご三方のインタビュー記事も掲載できる事となり感謝の限りである。

鹿内氏と大木氏は、共著で『鉄十字の軌跡』を昨年出されたゴールデンコンビである。
それに現在コマンドマガジン編集長である中黒靖氏。
シミュレーションと歴史を語る上で、最高のスタッフ陣にて編集作業ができた。

2011年4月9日、これよりシミュレーションゲームと歴史を趣味とする方が増える事を願う。


<ご購入>


<関連先リンク>
ゲーム視点から見た空母の戦い(Si-phon)
空母決戦(Si-phon)
日本機動部隊JWC版(国際通信社)
空母決戦シナリオ追加キャンペーン情報(Si-phon)

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