Si-phon Game Club (SGC)Simulation Game & Column (SGC-シミュレーションゲームとコラム-)

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歴史とゲームという趣味 について 10 years ago
―趣味という贅沢な空間―

歴史へ興味を持つ人は多いだろう。その事を趣味としている人も多いと思う。
自ら調べる事を趣味としている人もいれば、人が調べまとめた書物を手にする人もいる。
歴史が好き、歴史が趣味と言っても、その実態は様々である。

またゲームを趣味としている人も多いだろう。ゲームのジャンルも色々ある。
そんなジャンルの中に、ウォー・シミュレーションゲームがある。
数度に渡りこのブームを経験しているが、今は下火な時期だと実感している。
それでも趣味としている人が絶滅している訳ではない。

そうした趣味に過ごす時間とは、人生の中で最も贅沢な時間なのだと思う。
そんな贅沢な時間を過ごせる空間にいる事からこそ、幸せな気分になれるのだろう。
だがその幸せな空間であるからか、少しでも雰囲気が壊れる=意見が違うと、何か言いたくなる。

―年月が作り出す敷居と壁―

新しい趣味という空間を、皆で形成していく間は、皆の目線も近く、見えている視野も似ているものだ。
ところがそんな空間でも年月が経つと、色んな方向、色んな高さが生じてくる。
敷居が高くなっていく原因はこんな所にあるのだろう。そう感じている。

もちろん、強い好奇心があれば乗り越えられる敷居なのだろうが、あまりに高い壁であると挫折する。
長く続けていると「飽き」に乗じて止めたりするのだが、これとは別に「諦め」という要素がある。
間口へ近づいた時に、敷居を跨げず諦める。復帰しようとした時に、壁を感じて諦める。
そうしてその趣味を形成している全体の大きさ=市場は、次第に縮小していくのではないだろうか。

―相性の良い趣味同士への障害―

前置きが長くなったが、話しを戻そう。
本来、歴史とシミュレーションゲームとは、とても相性の良い趣味である。そう強く感じてきた。
しかしながら現在、この両者は「共に敷居の高い趣味」となってはいないだろうか。

歴史もののムックも、コアなターゲット向けのものばかりになり、興味を持ち始めた人には敷居が高い。
ここでの敷居とは、あらかじめこの程度の事は知っているはずである、という書き手の目線の事である。
かといって著名な作家陣の手を使い、大変読みやすく編集した雑誌などは、その内容に疑問が多い。
ここでの疑問とは、流行のウケだけを狙っている「あ…ああ…そうなの…」「またこの話題…」の類である。
この環境下で、興味を持ち始めた方が、その趣味を広げていけるのだろうか。

ゲームにおいても同様で、すごい予備知識がないと遊べなかったり、作業量を要求したりするものが増えた。
これだと、それについていける人は限られてくるだろう。
また最近増えてきている時間つぶし系の単純なもの。これはこれでアリなのだが、世界は広がらない。
そんな思いからの『空母決戦』だったのだが、嬉しい事に、久しぶりに復帰できたとのご連絡も頂いている。
同時に、こんな機能が欲しい、こういう風に変更して欲しい、というご要望も届いている。

―趣味の楽しみ方をどう伝えるか―

何故こんな話しなのかというと、趣味を広げていくには、この事が原点ではないかと感じているからだ。
つまり次はこうしたい、ああしたいという余裕が生まれる事から、次へ繋がっていく楽しさも生まれる。
作戦を立てる楽しみが、歴史へのifを体験する楽しみへ。そして、これを反復する行動が趣味を深めていく。
そういう楽しみを生む源泉は、「考えさせる事ができるコンテンツ」を用意できるか、だと思っている。
反射的=機械的な作業では深まらない。

たまたま弊社のサイフォン編集部と、コマンドマガジン編集部とで、共に空母戦のゲームをそろえていた。
空母決戦』と『日本機動部隊』がそうなのであるが、これを使って作戦を立てる楽しみをお伝したい。
そういう書籍を出せないか。その答えを出すために、難しくなる垣根は無かった。

その最初の答えが、今回発表の『ゲーム視点から見た空母の戦い~空母決戦と日本機動部隊~』である。
発表の形として、たてまえ上、『空母決戦』の攻略本としている。
だが、内容は戦史の解説と、ゲームの攻略、そして、最大のウリは作戦を立てる楽しみ方をどう伝えるか。
この点に注力して制作している。
その事から、歴史とシミュレーションゲームは相性の良い趣味である事をお伝えしていきたい。

2011年3月10日、まずは空母の戦いという共通点をモチーフに、そこから広がる面白さへ挑戦してみる。


<関連先リンク>
ゲーム視点から見た空母の戦い(Si-phon)
空母決戦(Si-phon)
日本機動部隊JWC版(国際通信社)
空母決戦シナリオ追加キャンペーン情報(Si-phon)


<関連記事リンク>
空母戦の魅力 について
作戦級PCゲーム『空母決戦』 とは
ボードゲーム『日本機動部隊TASKFORCE』 とは