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『戦ノ国初回特典冊子』 とは 9 years ago
-何故か語られない武士と戦国の本質へ-

今般「戦ノ国~もののふ絵巻~」を発売するに到り、初回製造ロットの中へ特典冊子がつく事になっている。
ここでは、この冊子を制作していく過程や、その主張について展開していきたい。

歴史の研究というのは、日々進歩があり、新たな発見と共に変っていくものである。
ただ、その新しい発見や学術の進展が、必ずしも多くの者を引き付けるとは限らない。
ピラミッド型の分布図があるとしたら、これらを楽しめる方々というのは、頂点に近い方々なのかもしれない。
これは歴史の中で作られてきた、「講談っぽさ」という楽しみ方に反する事も多いからであろう。

ゲーム業界においても、悲しいかな、20~30年前の学術に基づくデータを引きずっている状況だ。
やはり新しい学術に基づくゲームより、多くの人に興味をもって貰う手法でないと、売り難いからだろうか。
だが作り手としては、何らかの新しい発見を入れ込みたい、という衝動に駆られるものである。

出版においても、同じ様な傾向なのだうろか。
売れているという本を読んでみると、大抵は、作家の手によって、俗説を手堅く纏められたものが多い。
しかも流行があるのだろうか、どれも同じ様な特集のものが続く。

そんな中、ゲームとして再現する事は難しいが、製品コンテンツとして、小冊子を作成する事は可能であった。
何も武士や戦国の楽しみ方は、ゲームだけではないのである。
プレイして楽しむだけでなく「読んで知る楽しみ方」だってあるのだ。

-ゲームから一歩踏み込んだ興味へ-

確かに、何を知りたいかは「その人次第」である。
講談としての楽しみ」を崩したくない人もいるならば、「史実原理主義」的な方もいるだろう。
ゲームの中に入っているのなら、「ゲームのデータ集」でなければ興味が無い、という方もいるかも知れない。
ただストラテジーゲームから、一歩踏み込み「読んで楽しむ戦国への興味」があっても良いのではないだろうか。
今回はゲーム内容とは切り離して、こうした読み物として展開する事とした。

コーエーさんや、学研さんらが、これまで築いてきたものは、それはそれで偉大な業績である。
でもちょっと、違った視点から見つめてみるのも、これまた良いだろうと感じていた。
こんな話しが、白浜わたる氏から出てきたのが、丁度、2010年4月の中頃であった。

-折角なので、あまり語られない分野へ陽をあてたい-

白浜わたる氏は、今回、戦ノ国の「もののふ年表システム」に絡むリサーチをお願いした方である。
Si-phonGameClubVol.3にて、コラムをお願いした所からの話しであったのであるが、話しはトントン進む。

実は、戦ノ国の当初の発売日は5月21日であった。
これが遅れてしまい、申し訳ない気持ちもあって、コラム集の特典冊子を付ける、という企画が出てきた。
これと連動した話しへ跳んでいくのであるが、単発のコラムだけあっても味気ない。
メインで訴えるものは何であるか、その事へ取り組む事ができるではないか、という話しへ進んでいく。

ここで初めて、白浜わたる氏へ弊社のスケジュールを打ち明けた。
だったら武士や戦国について、あまり語られない本質を語るべきコンテンツにしよう、という話しが出てきた。
白浜氏にしてみると、何故、皆語ってくれないのだろうか、という分野があった様だ。
土地の支配形態の変遷による、武士の本質と、戦国という時代の分析・研究について、もっと陽が当っても良いのに。
という事だった。

-時代に逆行してでも行う価値-

本来、こういう企画であれば、もっと大きい版で出したい所であるのだが、ゲームパッケージに制限されてしまう。
文庫本よりは若干広いサイズであるが、厚さにも制限される為、あまりページ数も与えられない。
そんな制限の多い編集作業でもあったので、せめてフルカラーでやってみようという事になった。
モノクロでやるよりも、もしかしたら、少しでも多くの人が目にしてくれるかも知れない、との思いからである。

目にしてもらう事で「新しい発見」が起こるかも知れない。そういうユーザーを増やしていきたい。
これは印刷物の活字離れが進む中、時代に逆行しているのかもしれないが、とりあえずやってみる事にした。
そもそも今時、PCゲームの開発をやっている事そのものが、時代に逆行しているのだ。
失うものはないし、得られる事があればそれで良いではないか。

等という経緯のもと制作した訳であるが、これにて知り合えた白浜わたる氏へは、感謝の念が尽きない。
2010年9月13日、できれば、これからも一緒に制作業務を続けたいと願う。

■表紙
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■目次
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■Si-phonGameClubVol.3より
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